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「夕凪の街 桜の国」
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「カーテンコール」
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映画『夕凪の街 桜の国』試写会in広島(2007/04/13)

2007年4月13日(金)に広島で行われた試写会のレポートです。
当日は悪天候の中、511名の方が参加されました。

■上映前のロビー 
 
■上映前の佐々部監督挨拶
足元の悪い中、多くの方に来ていただきまして、ありがとうございます。脚本と監督を担当した佐々部です。

スタッフとキャストを代表してお礼に参りました。
去年の撮影の際には、多くの広島の皆さんに協力、参加していただき感謝しています。また原作をご存知の方はよくお分かりだと思いますが、そういった意味でも広島という場所はすごく特別な場所です。 一般の方に観ていただく試写をここ広島でする・・・どの映画でもいつもドキドキはしているんですけど、今日は特別ドキドキしています。

映画に入る前に、映画のことを監督がべらべらしゃべるのは無粋だなといつも思っていますし、皆さんも「監督早く始めろよ」という顔をしていらっしゃいますので、早く上映の方に行きたいと思います。(笑) 映画が終わったら少しおしゃべりする時間があるということなので、映画が終わった後、待っていただいて、少しお話を聞いていただければと思います。

最後に・・・この映画に参加した、スタッフやキャストに一番最初に僕はこの映画に参加することに、誇りをもってくれと言いました。その意図をわかってくれたキャスト・スタッフが参加しています。 誇りを持たずにこの映画に参加したスタッフ、キャストはいません。最後まで彼らの本音を聞いて観てほしいなと思っています。

今日は本当にどうもありがとうございます。 
 
■上映後の佐々部監督挨拶
天気の悪い中、こんなにたくさんの方に残っていただきありがとうございます。

この映画をつくるにあたり「夕凪の街 桜の国」というそのタイトルがどういうことなのか・・・と悩みました。
「夕凪の街」というタイトルが、広島の昭和30年ごろの話、次は「桜の街」じゃないんですね。
60年ごろから現在は、原作者のこうのさんのタイトルは「桜の国」ってなってます。それは60年経つと、2世、3世が日本中のいろんなところ、北海道にも東京にもいます。原爆、被爆というものが日本中に広がっている。
ひょっとしたら、こうのさんは「夕凪の街」=広島の話、「桜の国」=日本の国というタイトルにしたんじゃないかなぁと思ったんです。

そんなことを毎日毎日撮影の時に考えながら、この映画をどうやって考えようかと・・・。

また映画としては相当これは複雑な物語なんですね。時代が過去になったり、現代になったりする。
最初は「桜の国」をベースにして、回想を「夕凪の街」にしようと思ったんですが、なんどやってもうまくいかないんです。

実は脚本に2年ぐらいかかりました。そこで結局、原点である、こうのさんの原作に戻ろうと思ったんですね。 「夕凪の街」「桜の国」というメインタイトルが、映画の一番最後に出てくる映画、あまり皆さん観たことないと思います。 一番最初に「夕凪の街」から始まって、映画の真ん中に「桜の国」というタイトルが出て、最後にメインタイトルが出る映画、そんな映画があっても、ひょっとしたらいいんじゃないかな、そうやるとすごく楽になったんですね。

でも、またそこで頭を抱えたのは、こうの史代さんの原作はすごく難しくて・・・僕は頭があまりよくないもんですから、途中で何回かページの前に戻らないと、登場人物とストーリーがうまく把握できない。
映画はページが戻れないんです。DVDやビデオはわかんなくなると、巻き戻しができるんですが、映画はそれができない。
僕はこれをあるプロデューサーにはテレビでやったらどうかって言われました。でも、どうしても映画にしたかったんです。

ではどうやって1回で人物の流れや、時代の流れが、お客さんにわかってもらえるように撮れるのか・・・。
頭を抱えました。 ある日、女性スタッフが「娘が死んだら、娘がしてた髪留め藤村志保さんは絶対にするよね。」という会話がヒントになって、髪留めで時代が綴れるならと思いました。佐々部組の女性スタッフがヒントをくれたんですね。

「髪留めのテーマ」というすばらしい曲も作ってもらいました。映画ってそうやってちょっとずつ広がっていくのがとても楽しくて、僕は映画監督を続けています。

(一部省略)

今日は511名の方が、天気の悪い中足を運んでくださったそうです。
ひとつお願いがあります。この映画が良かったなと思った方は「夕凪の街 桜の国」は広島の映画でいい映画だよって、いろんな人に伝えて、応援していただければと思います。

今日は本当にどうもありがとうございました。 
 
■上映後ロビー
佐々部監督は挨拶後、ロビーに出てお客様一人ひとりに「ありがとうございました」と見送りをしていました。また、写真撮影やサインの要望にも気軽に応じていらっしゃいました。 


 
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